あざと猫の旅立ち

家と猫と旅

キッカケの子

一本目から重いトピックってどうなんだろう、と迷いましたが、私がブログや諸々を始める動機となったことなので、少し長いですが、お付き合いください。

プロフィール欄をご覧くださった方は、我が家には猫がいるとお気付きになったと思います。11歳4ヶ月の猫(♀)で、グレー&白のハチワレです。

そして、つい最近まで、もう1匹いました。3ヶ月ほど年上の、11歳7ヶ月の猫(♀)で、キジトラ&白のハチワレ。2022年11月5日に旅立ちました。

この上の子は、愛嬌があって、ビビりで、自分の可愛さをよ〜く承知してて、若干あざとさも感じる、“THE 猫” な子。健康が取り柄で病気らしい病気をしたこともなく、おばあちゃんになっても元気で、「若造りガンバってるね~(笑)」なんて言われる子でした。

病気のはじまり

9月終わり頃のある日突然、全く食欲がなくなり、歩けばフラフラ。異変に気付きました。

「昨日までフツーだったのに何だろね~?」とあまり深刻に考えず動物病院に連れて行くと、重度の貧血との診断。血液やエコーで色々と調べるものの、原因不明。

ひとまず入院・治療して、3泊4日で無事退院。その後は毎日のように通院して治療を重ね、少しずつですが順調に回復。この時は正直、彼女の体より、ものすごい勢いで飛んでいく諭吉達の方が心配に。

おかげで、今までどおり、いえ、今まで以上に食欲旺盛になり、人間ご飯を狙ってテーブルに上っては怒られ…😿すっかり治ったと安心しました。

突然のお別れ

それが、1ヶ月ほど経つと、また急に食欲がなくフラフラになり、まるで振り出しに。でも、あまり深刻には考えず、また治療すれば大丈夫だろうと病院へ連れて行くと、先生からは「かなり危険な状態。家に連れ帰れば、確実に『生』から遠ざかる」と。「臆病な子なのに、もし入院中に一人ぼっちで何かあったら…」と怖かったものの、再入院を決断。ところが翌日の夜、病院から危篤との連絡が入り、「再度のエコー検査で肝臓ガンが見つかり、手の施しようがない。あとは自宅で最後を過ごして」との説明。

そこまで言われても、私は「本当に?だって数日前まであんなに元気だったのに?」とぼんやり望みを捨て切れないまま、家に連れ帰って2日後、あっけなく逝ってしまいました。最初に病院に通ってから、ほんの1ヶ月余りでした。

あの子が残してくれたもの

猫の平均寿命は12~18年と言われ、私の実家に昔いた猫も20年以上生きたので、「この子達も20年は生きるだろう、一緒にいる時間はまだ半分残ってる」と勝手に思い込んでいました。

「一度退院して元気になった時、せめて好きなものを食べさせてあげれば良かった」

「再入院で一人ぼっちになんかしなければ良かった」

「こんなマヌケな飼い主でなければ、もっと長生きさせてあげられたかもしれない」

それから数日間、「もし、もう治らないと分かっていれば」「もし、あの時あぁしていれば」と、あり得ない仮定ばかり考え、ただ後悔するばかり。本当にもう「泣き暮らすってこういうこと」なくらい、体が涙で溺れて息が出来ないような、ボロボロの感覚でした。

でも、毎日の生活は進めなくてはいけない。いつまでも泣いていられない。

あんなに元気だった子が、突然いなくなってしまった…。

そこに意味はあるのか?

むしろ「あってほしい」との願望に近く、自分が前を向くため、彼女の死に、何かしらの意味を無理矢理にも見い出そうとする気持ちが働きました。

「あたかも一万年も生きるかのように行動するな。

マルクス・アウレーリウス『自省録』(岩波文庫)

ローマ皇帝のある名言が、ふと頭に浮かびます(とは言っても、私が知ったのは、田村由美さん著作『ミステリと言う勿れ』(小学館)からです)。似たような格言は、人生で何度も聞き、その度に「そのとおり」と感銘を受けつつ、日常にすぐ埋もれてきていました。

人の寿命は80年とも100年とも言われる今、自分にもまだ半分近い時間があるように過ごしてきたけれど…

もし自分が急に死ぬことになったら?それが明日としたら?1年後、10年後としたら?

仕事・家事・育児に追われ、毎日を同じように繰り返し、「やりたいこと」すら考えることなく、今と同じように生きるだろうか?

彼女は、小さな命を以って、私に教えてくれたのではないか?

  • 自分にとって何が一番大事か、見失ってはならない。
  • 死ぬ時に、「やったこと」でなく、「やらなかったこと」を後悔してはならない。

クリエイターとして、自分の作品を一つでも多く、世に送り出したい。残したい。そのために、何をするか。

まずは小さな一歩として、ブログを起ち上げようと決めました。

(アラフィフで記憶が怪しくなってきたので、単純に「忘れたくないことを残しておきたい」というのもあります💦)

これから進む方向は、まだ手探り。でも、まずは今日、動き出すことから。

一緒にいてくれて、ありがとう。大好きだよ。元気でね

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