家を建てたいけど「お隣さん」が恐怖すぎた

うちなー話

5月末、沖縄県北部の金武町で、ピットブルが民家の庭に侵入し、そこで飼われていた小型犬を嚙み殺す、という痛ましい事故が起きました。

また4月にも、中部の沖縄市で、土佐犬がリードをつけて散歩中の小型犬に襲いかかり咬み殺す、という事件が発生したばかり。

どちらのケースも、飼い主は愛犬が目の前で命を奪われるのをただ見守るしかなく、その心痛は計り知れません。
亡くなった犬たちのご冥福を心よりお祈りいたします。

こうした事故を受けて、「ピットブルに恐怖と不安を感じた話」を思い出しました。

沖縄で家を建てる決意vsお隣さん問題

2020年、息子が4歳になり、小学校入学を漠然と考え始めた頃。

それまで賃貸暮らしだった私たちは、亡き義父から譲り受けた土地に「家を建てよう」と決めました。

その土地は、かつてサトウキビ畑だった小さな畑で、20年以上も放置され、背丈ほどの雑草と数本の低木が生い茂る、完璧な荒れ地でした。全体像が全く把握できず、何が埋まっているのかも分からない状態。正直、ここに家が建つイメージは湧きませんでした。

しかし、建築会社と契約し、地元業者に伐採や整地を依頼。整地が終わったとの報告を受け、夫婦で現地を確認すると、驚くほどキレイに整地され、猫の額ほどの広々としたスペースが現れていました。

ようやく土地の可能性が見え、期待に心が弾みました。

「お隣さん」に直面

「家族3人は、この場所に小さな家を建て、末長く幸せに暮らしましたとさ…」

しばしその場に立ち尽くし、陶酔していた私。

ふと、隣家との境界線が、はっきり見渡せることに気づきました。今まで草木に隠れて、ほぼ何も見えなかったのに、初めて、明確に。

隣は米軍向けの大きな外人住宅。
その幅20メートルはある路地のような庭には、ピットブルが放し飼いにされていたのです。

突然開けた視界に現れた私たちという「見知らぬ存在」に警戒心をあらわにし、
「ウグルルルルーーーッ」と迫力ある唸り声をあげながら、
庭を猛スピードでウロウロウロウロウロウロ、オラつきまくっています。

鎖でつながれている気配、ゼロ。
境界線は高さ約1メートルの華奢な白いフェンスのみ。

あんなの一瞬で、ひとっ飛びじゃろ!!!

ピットブルが息子の首元をくわえて振り回す光景が、脳裏をよぎります。

建築契約、破棄しようかな?
違約金、いくらかな?

不安を抱えつつも、家づくり続行

それでも、「多くの米軍人は2年ほどで転勤する」と聞いていたため、家が完成する頃にはお隣も引っ越しているかもしれない、と一縷の望みにかけ、工事続行。

幸いにも、その年の終わりに家が完成する前には、隣家は引越していました。

ホッ…

ピットブルは飼育禁止!?

ちなみに、ピットブルなどの「特定犬種」は、米軍では「高リスク犬種」として飼育禁止されているのですが、基地外(オフベース)のことは管理し切れていないそうです。

そして、日本では特に禁止されていないのだとか。

今回、初めて知りました。

我が家だって、いつか、もしかして…

沖縄では「人ごと」ではいられない、隣人問題なのです。

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