ひすいこたろう著「あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問」を読んだ。
「明日死ぬかもしれない」と想定して、自分の本音と向き合い、悔いのないように人生を見つめ直す本、と思う。
で、その本を開いた時のお話。




息子が隣で寝転がりながら、「これ読んでー」と自分の読みたい本を差し出してきた。
ねこの絵本。
「お母さんも自分の本読んでるから、自分で読んで」
その絵本は、何度も読んだことあるし、自分で読めるはず。
でも、お母さんに読んでほしいんだろうな~。
とは分かっていながら、リクエストを断った。
拗ねるかな?と心配したけど、「はーい」とあっさり引き下がり、自分で読み始めた。あれ、もしかして成長した?
私も自分の本に戻り、いざ、書かれていた“死を想像するワーク”に身を委ねてみた。
「死んだつもりで5分間、目を閉じて」
そっと目を閉じ、体の動きを抑えた。呼吸すら控えめに。
「死」に、静かに意識を集中させた。
部屋には静寂が訪れ、時間は止まったように…
はならず、隣でローリングしまくる小学生男子。
絵本に集中しながらも、体はじっとしてない。
ゴロゴロ、ゴツゴツ。肘やら膝やら、こちらのボディに容赦なくかましてきた。背中を押しつけてきたり、頭を乗せてきたり。
そのうち、
「ドスン! !」
私の下腹部に、ボーリング玉が落ちたような衝撃が走った。
「ぐふぅ…」
アラフィフの限界ボイスが漏れた。
薄目を開けたい衝動に駆られながらも、何とか『死に続ける』私。
耐えろ。死ぬのは、たった5分間だけだ…
ようやくスマホのアラームが終了を告げ、死から生還。
ページをめくると、そこにはこう書かれていた。
「やり残したことはないですか?」
「悔しくはないですか?」
そう。もし今死んだら、後悔する……
はずだったのに。
死ぬ間際、息子と夫が隣にいてくれたら、なんかもう十分、幸せだよなぁ。
と噛み締めてしまったため。
結果、ワークが全く役立たない事例になってしまった。
(追伸)
最後まで読んだら、「人生を悔いなく生きよう!」ってちゃんと啓発されましたので、ご安心を。